業界内でも大手の介護施設になると、中小の施設とは異なる特徴があります。典型的といえるのは、各種マニュアルが充実していることです。着替えや食事のサポートなど、日々の業務の大半についてマニュアルが用意されているのが通例です。また、新人研修についてのマニュアルもあるので、介護業務の経験が浅い人にとっては働きやすい傾向にあります。
こうしたマニュアルで特に心強いのは、要介護者の急な体調悪化などの緊急時のマニュアルです。不測の事態が起きたときに適切に対応するには一定の経験が必要ですが、徹底したマニュアルである程度予測しておけるのは要介護者のためにもなる環境です。こうしたマニュアルの存在は、キャリアアップのしやすさにもつながります。こうしたことから、初めて指導的な立場についたときも、個人的経験や先輩スタッフの真似に頼らず、論理的・実践的な教育を受けてから新たな立場で勤務できるのが魅力的です。
また、大手の施設の特徴として、経営面の安定もあげられます。経営が比較的安定しているからこそ、各種マニュアルの準備や改訂が可能になり、スタッフに対する福利厚生も充実するのです。経済面の余裕から施設の維持・点検も実施しやすいため、要介護者も勤務するスタッフも気持ちよく過ごせる傾向にあります。
ただ、大手ほど施設数が多い傾向にあるため、人員配置の都合やキャリアアップのタイミングで転勤の指示が出る可能性があります。転勤の有無が気になる方は、面接の際にしっかり聞いておいた方がいいでしょう。
上記で挙げたように、大手企業は教育面や経済面で安心できる点が嬉しいポイントです。同じ職場で長く働き続けたいと考えているのであれば、できるだけ大手の職場を探した方が賢い選択だといえます。大手の施設への転職を望んでいる方は、ぜひこちらの「介護業界の大手に転職しよう」にも目を通してみてください。